2024年9月15日に開催された「第1回富士山クライムラン」に参加してきました。この大会は富士北麓公園(富士吉田市)をスタートし、吉田口登山道を通って富士山・五合目がゴールとなります。第78回富士登山競争・山頂コース出場資格獲得大会でもあり、2時間以内(ネットタイム)にゴールすればその資格を獲得できます。
ランナー受付
富士登山競争は平日開催(金)のうえ前日受付が必要になりますが、富士山クライムランは休日開催で、受付は前日だけではなく当日も可能。これで参加の為のハードルが下がることもあって、今大会では47都道府県からの参加者があったようです。
大会コース、特徴
富士吉田市の富士北麓公園(スタート地点:1,011m)をスタートし、途中から吉田口登山道に入り、富士山・五合目(2,230m)にゴールします。距離にして約12km、標高差は約1,200mになります。
富士登山競争と比較すると、距離は約3km、標高差は約300m短縮されており、加えて真夏の開催ではないことから山頂挑戦権獲得の難易度は下がっていると思います。また本大会ではウェーブスタートが採用されており、登山道の渋滞が避けられる点も良いところです。
富士登山競争では馬返しから上の登山道で渋滞ができたり、あるいは速いランナーに追い立てられたり、自分のペースを守るのがなかなか難しいところなんですよね。
私は富士登山競争・五合目コースで山頂挑戦権を獲得できなかった場合の保険の意味でエントリーしていました。
当日の天気
1週間位前の天気予報ではあまり暑くならず、曇り/雨みたいな予報だったのですが、当日は晴れちまった・・しかも激暑じゃないか・・・(苦笑) そう、私は暑さに滅法弱い・・ 富士登山競争・完走を目指す人間にとって、暑さに弱いのは致命的・・スタートまでには曇ってほしいと願うもスタートまでにグングン気温が上がってしまった・・
大会を走って
ちなみに私のスタートブロックは「6」で、エントリー時のハーフ申告タイムは1時間31分33秒(PB:2023)。ブロック分けは20まであり、各ブロック100人位で3分毎のスタートでした。
今回使用したシューズは「Asics Fujispeed 3」。使い古したNike Vaporfly 2にしようか迷ったものの前夜に雨が降り、手の怪我もあったので(絶対にコケたくない)、Fujispeed 3に決定。
コース上の給水所は馬返しと3合目(2.5合目)の2ヵ所。馬返しまで給水所がないのはかなりキツイので350mlの水とWinzoneエナジージェル2個持ちました。
スタートしてから吉田口登山道に入るまでの約2.7kmはほとんど平坦なので気持ち的に随分楽でしたね。しかし、そこから先は上りしかなく、特に中ノ茶屋からは勾配もきついのでやはり辛い・・ 案の定、オーバーヒート気味で身体が動かなくなってしまいました。
心肺的にきついとか筋力的にきついとかではなく、ただ暑くて苦しいという状態・・大会に合わせ暑熱順化の努力はしていても「暑さ」についてはなかなか思うようにはならないのが辛いところ。熱中症にならないよう身体の様子を見ながら馬返しまで我慢という感じでした。
馬返し到着は50分代までが安全圏と想定していましたが、実際のタイムは50分53秒。とはいえ自分的には2分位の遅れ。
登山区間に入ると涼しくなり、身体が動くようになってきましたが、試走時の転倒が頭によぎってしまい、今思うと守りのペースになってたなと。(手の傷はかなり深かったようで10月末現在も完全に治っていない)
とはいえ、3合目給水所にも想定していたペース内にギリギリおさまっていましたが、そこを出発しかけた時に空容器に水を足している他ランナーを見て、私も一応もらっておこうと引き返し、容器に少しばかり補充したのですが・・・これが後々響くとは・・(この給水所、後続ブロックは水切れになっていたそうです・・あの暑さで水がないってかなり危険ですよね)
その後も自分のペースで進みつつ五合目の林道に出たところで、2時間以内のゴールはギリギリか!?・・そして「ここから先はゴールまで林道です」という掛け声を聞き、ゴールまでの数百mは富士登山競争(五合目コース)とコースが異なり、時間内にゴールできるかは未知数でした。
しかもゴール手前は深い霧・・一体どこがゴールなんだよと思いつつ走り続け、数十m手前でゴールらしきゲートを確認。最後は必死に走ってゴール。
結果は2時間00分12秒・・・ 山頂コース出場資格に12秒足りませんでした・・というか、悔しさと情けなさからゴールの瞬間「クソ~ッ!」と叫んでしまった・・もう本当に茫然自失って感じでした。
(Polar Flow画面のスクリーンショット) |
(WEB完走証) |
大会を振り返って
振り返れば、登山区間を攻められなかったこと、3合目給水所で時間を取りすぎてしまったことの2点が失敗の原因かと。それに2時間以内という多少緩い条件にどこか油断があったんだろうなと。
走行データを見ても平均心拍数(トレンドもほぼ一定)も低いですし、大会後も全く筋肉痛がなく、いかに攻めきれていないかって感じで悔やまれる。
(Polar Flow画面のスクリーンショット) |
大会そのものは、①受付が前日・当日ある、②北麓公園スタートで待機しやすい(日陰がある)、③ウェーブスタートで走りやすい、というのが良い点でした。
一方、給水所が少ない(中ノ茶屋に欲しい)、3合目給水所の水不足、の2点は改善してほしいと思います。欲を言えば、最後の林道部分も富士登山競争・五合目コースとは異なる点を事前に伝えて欲しかったと思う気持ちも・・(コースをゴールまで確認していなかった自分が悪いが・・)
それと、トレラン大会による登山道へのダメージが問題点としてよく挙げられますが、本大会ではその点も検証して報告(環境影響モニタリング調査報告書)されていたので好感持てました。MEMO
- 第1回富士山クライムラン
- 2024年大会環境影響モニタリング調査報告書
- RUNNET
- シューズ:Fujispeed 3
- ウォッチ:Polar Pacer Pro
- 心電計:Polar OH-1