国の天然記念物「富岳風穴」(山梨県)

山梨県の青木ヶ原樹海にある「富岳風穴」は、富士山の溶岩流によって出来た洞穴。内部にガス体を含む溶岩の外側が冷めて収縮する際、ガスや内部の高熱の溶岩が溶岩外皮の弱いところを押し破り、噴き出してできた空洞なのだそうです。総延長は201mにもなり、国の天然記念物に指定されています。

駐車場から富岳風穴への道は、凍結してツルツル。周囲は鬱蒼とした青木ヶ原樹海。樹海の木々の特徴は根が露出して細長いこと。これは、大地が溶岩に覆われ、地中に根が張れないため。こうした厳しい環境のなか、長い間堆積した木々の葉や、苔の栄養や水分を吸収して生きているのだそうです。
山梨県・富岳風穴前の歩道
この日、風穴内の気温は0度と表示されていました。平均気温は3℃だそうですが、冬は外より暖かく、夏は涼しいんですね。ちなみに、階段は凍結箇所があり、注意が必要でした。
山梨県・富岳風穴の入口
風穴内にはこんな氷柱もあって、それがライトアップされ幻想的な雰囲気でした。
山梨県・富岳風穴の氷柱
最深部は、蚕の貯蔵や種子の保存のため、昔は天然冷蔵庫として活用されていたそうです。そして、下の写真は珪酸華(けいさんか:通称-光り苔)。岩壁に青白くついた光るもので、この様に銀色の反射を見せるところは珍しいのだそうです。
山梨県・富岳風穴の珪酸華
総延長約200mにもなる長い洞穴を約10~15分かけて見学。出入口へと戻ってくると、暗い洞穴内に射し込む光がなんだか神々しかったです。 
山梨県・富岳風穴
下から見上げる木々ってのも良いもんですね。
山梨県・富岳風穴前の木々
こちらは散水により作られた氷のオブジェ。
山梨県・富岳風穴前の氷のオブジェ
この後は、樹海遊歩道を歩いて「鳴沢氷穴」へも寄ってみることにしました。つづく。

MEMO

  • 撮影:2011.01.02
  • 富岳風穴(有料)
  • 無料駐車場あり