神社前から見る「熊野三所大神社」は、明るく開放的な雰囲気。鳥居脇には推定樹齢800年の大樟と、九十九王子の1つである「浜の宮王子」跡の石碑があります。
割拝殿と先に見えるのが本殿。創建は欽明天皇の御代と伝わり、古来「渚の宮」、「浜の宮王子社」、「熊野三所権現」と称されていたのだそうです。
御祭神は、社名の由来ともなった家津美御子大神、夫須美大神、速玉大神の三柱。主祭神像三躯は、国の重要文化財に指定されています。境内社として、丹敷戸畔命(にしきとべのみこと:地主の神)、三狐神(みけつがみ:食物の神)、若宮跡(浜の宮王子社跡)が祀られています。
境内社にお祀りされている丹敷戸畔命は、神武東征の記述に出てくる熊野の部族の女王。神武天皇に葬られた女王をお祀りしているのですね。
境内から大樟を撮影。「夫婦樟」とも呼ばれ、もの凄い存在感でした。王子社殿は宝永の津波で流出したそうですが、この楠は流出を免れたということなんでしょうね。
参拝客は殆どいませんでしたが、心落ち着くとても気持ちの良い神社でした。この後は、隣接する「補陀洛山寺」へ。つづく。