社殿へ真っ直ぐ伸びる参道。
「さんま寿し発祥の地」と書かれた標柱がありますが、産田神社の大祭「奉飯の儀」(毎年1月10日)の直会では、子供の成長を願って、汁かけ飯、赤和え、御酒や「骨付きさんま寿司」を食べたと伝えられていることに由来するのだそうです。
産田神社のご祭神は、伊奘冉尊(いざなみのみこと)、軻遇突智尊(かぐつちのみこと)。社殿前には、白石が敷き詰められています。子供が出来ない夫婦は、この白石を持ち帰って神棚に備え、子供ができたら七里御浜で石を拾い、倍にしてお返しするという風習があるそうです。この白石は波で丸く削られ、中の不純物が流れて白くなるのに10万年近くもかかるのだとか。
お社の左右には、「ひもろぎ」跡があるそうです(私は見逃してしまいました)。神籬(ひもろぎ)は、神様を迎えるための依り代となる祭祀場のことで、古代の神社には社殿はなく、依り代となる玉垣に神を招いて祭祀を行っていました。
伊奘冉尊の御陵と伝わる「花窟神社」からは車で数分ほどの距離。なので、火の神・軻遇突智尊を産み亡くなったとされるこの場所とセットで参拝し、神話の世界に思いを馳せるのもいいですね。