羽衣伝説ゆかりの社「御穂神社」へ~三保松原(静岡)

三保松原(静岡)の海岸を散策した後、羽衣伝説ゆかりの社・御穂神社(みほじんじゃ)へ参拝。一直線に延びる松並木の参道は「神の道」と呼ばれ、趣深く印象的でした。御穂神社、参道ともに、世界文化遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産・「三保松原」の範囲に含まれています。

神の道は、御穂神社のご神木で、ご祭神の憑代とされる「羽衣の松」と御穂神社を結び、約500mにわたって樹齢200~400年といわれる老松が並んでいます。羽衣の松にご降臨された神様の通り道とされていることから、神の道と呼ばれるのだとか。
神の道~三保松原(静岡)
夜はライトアップされるそうですが、きっと幻想的なんでしょうね。神の道上には、三保松原に関連する歌や物語の案内板もあり、それらを見つつ御穂神社へ。「縣社御穂神社」と記されています。創建年代は不詳ですが、平安時代の「延喜式神名帳」に記録のある歴史ある神社。
御穂神社~三保松原(静岡)
海岸へ訪れる人は多いものの、こちらへ参拝する人は少なく、静寂な境内。舞殿の先に社殿があります。
御穂神社~三保松原(静岡)
現在の社殿は、江戸中期に仮宮として建造されたものだそうです。古くから朝廷や武家の崇敬篤く、慶長年間には徳川幕府によって壮大な社殿群が造営寄進されたそうですが、1668年(寛文8)の落雷により焼失してしまったのだとか。

ご祭神は、大己貴命(大国主命、三穂津彦命)、三穂津姫命。本殿は静岡市の有形文化財に指定されています。
御穂神社の社殿~三保松原(静岡)
その他、境内社もあります。こちらの神社には、天女の羽衣の切れ端が安置されているそうですが、一体どんなものなのか気になりますね。

「いや疑は人間にあり 天に偽なきものを」
忘れかけていた羽衣伝説を思い起こした参拝でした。

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