富士山本宮浅間大社(静岡)を参拝

静岡県富士宮市の「富士山本宮浅間大社」は、全国に約1,300社ある浅間神社の総本社で、富士山の大宮・村山口登山道の起点。広大な境内には、文化財に指定される朱塗りの社殿や楼門に加え、富士山の雪解け水が湧出する「湧玉池」(特別天然記念物)がとても美しい!世界文化遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産でもあります。

まずは参道から楼門へ。本当は大鳥居からの写真を撮りたかったのですが、鳥居の真ん前に大型バスが駐車していて、撮影できず・・ あれでは私に限らず、参拝客はガッカリでは!?
富士山本宮浅間大社(静岡)の参道
県指定文化財の楼門、幣拝殿は、慶長9年(1604年)に徳川家康の寄造営によるもの。楼門前にあるのは「鉾立石」。山宮御神幸の際、神鉾を休め奉る所で、山宮浅間神社にも同じく鉾立石があります。

山宮御神幸とは、約1200年前の大同元年(806)、征夷大将軍・坂上田村麻呂が、平城天皇(へいぜいてんのう)の勅を奉じ、山宮浅間神社より現在の地に浅間大神(あさまのおおかみ)を遷し祀った故事に因み、神霊の宿る御鉾をかついで昼夜かけて往復する神事です。
富士山本宮浅間大社(静岡)の楼門
富士山本宮浅間大社は、垂仁天皇3年、山足の地に浅間大神を祀ったのが起源とされています。また、日本武尊が駿河国で賊徒の野火に遭った際、浅間大神に祈念して難を逃れたことから、山宮に磐境を設け、浅間大神を祀ったと伝わるのだとか。その後、大同元年(806年)には、山宮から現在の地に遷座されたそうです。
富士山本宮浅間大社(静岡)の幣拝殿
主祭神は、木花之佐久夜毘売命(別称:浅間大神)。相殿神は、瓊々杵尊大山祇神。浅間造りと称される本殿は、国指定重要文化財。

拝殿への参拝を済ませた後は、他の境内社もお参りしつつ、特別天然記念物の「湧玉池」へ。
湧玉池は平成の名水百選の1つでもあります。
富士山本宮浅間大社(静岡)の湧玉池
富士山の雪解け水が長い年月を経て、湧出しているかと思うと感慨もひとしお。こんな澄み切った水を眺めていると、まるで心が洗われるようですね。
富士山本宮浅間大社(静岡)の湧玉池
湧玉池の畔に鎮座する水屋神社(ご祭神:御井神鳴雷神)では、ご霊水を汲むこともできます。
訪れた日は、鮮やかな新緑やヤエヤマブキが彩りを加えていました。
富士山本宮浅間大社(静岡)の湧玉池
富士山本宮浅間大社(静岡)のヤエヤマブキ
こちらは、5月5日の流鏑馬神事に向けて、準備が進む「桜の馬場」。この神事は、建久4年(1193)、源頼朝が富士の巻狩の際、浅間大社に流鏑馬を奉納した事に由来するのだそうです。
富士山本宮浅間大社(静岡)の桜の馬場
世界遺産登録後に訪れるのは初めてでしたが、この日は思いのほか混雑もなく、ゆっくり参拝できました。やはり、なんといっても湧玉池は魅力的な場所ですよね。

いつか山宮浅間神社へと続く、御神幸道も歩いてみたいと思っています。

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